とりあえず公務員になった私、配属から3年で仕事をやめるまで

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日刊キャリアトレック編集部が転職経験者に「はじめての転職」について聞いてみました。

今回お話をしてくれた方:山岡さん(仮名)/東北大学経済学部卒/新卒で地方公務員(県立校)

今から数年前に東北大学を卒業し、地元に戻って県の役所に就職しました。ただそれは強い希望があって選んだ道ではありません。

当時はリーマンショック後で不況真っ直中。景気が悪く、安定職である公務員に対する学生の注目度は高かったのです。学部の同級生の半数ぐらいは学内の公務員講座を受講し、公務員試験に向け勉強に励んでいました。

私自身はというと、どんな社会人になりたいかという具体的なビジョンを描けておらず、周りに流されるように、とりあえず公務員試験を受験したのです。

公務員といえどその職種は幅広く、国家公務員から地方公務員、学校の職員に裁判所、国税局の事務官などなど多くの試験があります。筆記試験はさまざまな職種において合格しましたが、志望動機が薄かったためか、面接では地方公務員と国立大学職員の2つしか受かりませんでした。

そのときは、自分の中に「こんな仕事がしたい!」という明確なビジョンがなかったからダメだったのか、とそれまでの人生を後悔することもありましたが、とりあえず地方公務員として県の役所に就職しました。

学校に配属、やりがいのない仕事ばかりに辟易

1週間の研修を経て、とある県立校に配属され、学校の事務職員として働き始めます。この配属先での経験が私にとって人生の大きな教訓となりました。

学校の職員といえば、事務仕事と思っていましたが配属先の学校では、それらはすべて先輩の仕事。私の仕事は、郵便物の仕分けや、配属初日に教わった来客へのお茶出しなど……。

いつからか、「この仕事、私がやる意味あるのかな」と戸惑うように。また、職場の人間関係もストレスのもとでした。年上の女性職員が、暇に飽かしてはどうでもいいような細かい指摘を飛ばしてくるようになったのです。

同期の友人たちが毎日夜遅くまで県政を左右する仕事に取り組んでいると聞くと、自分は何をやっているのだろうと落ち込むこともありました。

異動願いは受け入れられず、嫌がらせも受けて退職

その年の冬、私は異動願いを出し、本庁舎での勤務を希望しました。しかし受け入れられることはありませんでした……。

その後、2年目、3年目になっても職場の後輩はできず、1番下っ端の状態が続きます。いくら公務員だ、安定した仕事だ、といわれても、仕事にやりがいを持てないのは辛かったです。さらには先輩職員との関係は一向に改善されず、嫌がらせも受けました。

これらが積み重なり、3年が経ってついに退職を決意しました。

周囲からは反対されましたが、異動の希望がまるで通らないこと、職場の人間関係が改善されなかったこと、そして仕事に対する先行きのなさを感じていたことなどから退職の意思は揺らぎませんでした。

そのとき私はまたしても、学生のときに感じたものと同様の後悔をしました。何でもいいから夢を持って追いかけるようなことをしていれば、また違った人生を送れていたのではないか、と思ったのです。

転職のテーマは「やりがいを感じる仕事」

退職後、すぐに転職活動を始めました。そのときにテーマとして持っていたのが、「やりがいを感じる仕事」。そして今は、前職と違って自分としても納得のいく仕事につけています。

現在は転職から4年近く経ちました。職場の人間関係が難しかったり残業がキツかったりするものの、充実した毎日を送れており、私自身としては転職に満足しています。

会社は事業領域をさらに拡大しようとしています。会社の成長ともにさらに自分を磨いていきたいと思っています。

(了)