未経験から横浜DeNAベイスターズに転職した元外資系男子の挑戦

外資ITコンサルファームから横浜DeNAベイスターズへ、大きなキャリアチェンジをはかった林裕幸さん。横浜出身でベイスターズが身近だった林さんにとって、2011年12月にDeNAが親会社になってからの変革は、外から見ていても興味深かったという。「コンサル経験を生かして、球界初の挑戦を手がけたい」と、進んだ先で見えたものとは。

外資系コンサルから、未経験分野の横浜DeNAベイスターズへ

転職を決める際「大好きな野球に携わりたい」という思いは強くありました。でもそれ以上に、DeNAが「自立健全経営を目指す」とプロ野球事業に参画したニュースを読み、さまざまな企業の経営課題を解決してきたコンサル経験が生かせる仕事だとピンときたんです。僕は横浜出身で、地元愛も強い。想いを持って仕事に向かえると確信し、未経験分野に飛び込もうと決めました。

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林裕幸さん。元野球少年

2013年12月に入社すると、配属されたのは、スタジアムやイベントのスポンサーを集める営業部。前職で経験していないことも多く戸惑いましたが、右も左も分からなかったプロ野球界がどう成り立っているのか、泥臭い現場を見て学べたのは大きかったです。その後、経営IT戦略部を経て、2015年11月にMD(マーチャンダイジング)部に配属になりました。

MD部が仕掛けた前代未聞の「Tシャツ製作」舞台裏

MD部の役割は、DeNAベイスターズファンはもちろん、他球団のファンも、野球にあまり興味がなくふらっとやってきたお客様もすべて含めて、スタジアム来場者を満足させる商品を企画し、その企画を実行すること。オリジナルグッズからドリンクやフードの企画、商品開発、販売戦略まですべての工程に携わります。

2016年7月16日にはオールスターゲームが横浜スタジアムで開催され、その前日に球界初の体験型イベント「マツダオールスターエクスペリエンス2016 in YOKOHAMA」を実施しました。グラウンドを開放してバッティングやピッチングを体験できるコーナーやプロ野球OBたちのトークショーなど、さまざまなコンテンツがあるなかで、私が担当したのは「オールス“T”」というオリジナルTシャツの販売。

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全150種類、12,000枚

「こんなTシャツ、売ったことない」をテーマに、6月にプロジェクトがスタート。最初にしたのは制作会社への連絡です。数十社に声をかけて、サンプルをあげてもらいました。

そして、150種の商品デザインチェック、広告撮影、店舗や特設売り場の確認、チラシ作成、検品、販売などとにかく全てを急ピッチで進めて、目が回りそうな毎日(笑)。

でも7月1日の販売開始からオールスターゲーム当日まで、全国から集まった12球団のファンがうれしそうにTシャツを選んで着てくれる姿を見て「球界初の新しい仕掛けを、もっともっと発信したい」とさらにモチベーションが上がりました。

他球団のマネじゃない、新しくて面白いアイデアを自分の手で実現する

「こうしたらいいのに」というアイデアは、自分から発信していけば積極的に取り組めます。社内で賛同を得る必要はもちろんありますが、賛同を得られさえすれば、どんどん実行に移ります。

例えば私は、スタンドの座席がオレンジだったところを「座席を青くしたい。青くしたら、スタジアムのデザインの統一感がもっと強くなるはず」と提案して、実際に約6,000席を青色シートに変えました。また「ハマスタBAYビアガーデン」でグッズも販売しようと提案して実現しました。

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ビアガーデンに併設されたグッズショップ

こういったアイデアを出してから実行に至るまでのスピードが速い理由として、社長が古いものを変えていきたいという思いを持っているのも大きいですね。他の球団でやっているからマネするのではなく、新しいこと、面白いことをどんどん考えてチャレンジしていく風土に変わり始めています。

外資系コンサルでの経験が「球界初」をガンガン生み出す

「もっといいスタジアムにしよう」「もっといい球団にしよう」と課題に目を向け、改善策とその効果を予測し、実行し、検証する。コンサル時代に鍛えられた力が試されているなと感じる毎日です。

横浜DeNAベイスターズのメンバーは皆「プロ野球」という枠組や球界の前例にとらわれず、新しく面白いものを生み出していこうというマインドに溢れています。グッズのアイデアを決める際も、「流行の最先端にいるアパレル業界は何をしているだろう」と考えます。

ほとんどのメンバーは業界未経験者。それでもこれまでの経験やスキルを生かして新しいことにチャレンジしています。やりたいことに対して、まだまだ人が足りない。球界に風穴を開けたい人、チャレンジを楽しめる人、未知の試みに勇気を持って飛び込める人と、ぜひ一緒に、“球界初”の試みを成功させていきたいですね。