体育会系な営業マン、転職して分かった「営業スキル」の強み

日刊キャリアトレック編集部が転職経験者に「はじめての転職」について聞いてみました。

今回お話をしてくれた方:阿部さん(仮名)/文教大学卒/法人向けOA機器販売会社 → WEBコンテンツ制作会社

新卒で入社したのは、法人向けのOA機器を扱う会社。私はコンビニにあるような業務用のFAXコピー機を売り歩く営業マンでした。

営業手法はいわゆる「テレアポ・即決営業」で、まずは自分に割り当てられた地域の企業に片っ端から電話をし、責任者にアポをとりつけます。

アポがとれればすぐに直行。自作の資料を使って新機種を提案し、その日のうちに契約をもらう流れでした。

アポはとれる日もあれば、全くとれない日もあります。場合によっては、朝から晩まで休みなく電話をかけ続ける日も。結果的に1日で数百件電話をかけることもありました。

社風はいわゆる「超体育会系」。社歴も年齢も性別も関係なく、成績を伸ばしている者が最も偉い世界。絵に描いたような「ザ・営業会社」でした。

そんな実力主義の職場で順調に成績を伸ばし、2年目にはチームリーダーに抜擢されるまでになりました。

結婚をきっかけに将来のキャリアを考える

一方で、転職を考えるようになりました。きっかけは結婚を機に仕事に感じた疑問です。

入社当初から残業が多く、場合によっては終電でも帰れない日もありました。それでもお給料は変わりません。会社が「みなし残業」と呼ばれる制度を導入していたからです。

立場も不安定でした。今はよいポジションにいても、営業成績が悪くなれば降格になる恐れもある……。結婚をして家族を守る立場になって初めて「このままこの会社に居続けて、本当に自分は満足できるのだろうか?」と、疑問を抱いたのです。

それは年齢が20代後半に差し掛かっていたころ。もし転職をするのなら、今しかないという焦りもあり、妻とも話し合った上で、仕事のかたわら転職活動をはじめました。

体育会系な営業マン、WEBコンテンツの世界へ

転職活動中は、自分の趣味にまつわるものから、縁もゆかりもないような業種まで、興味を持ったものにはとりあえず全て応募してみました。

現在勤めている「WEBコンテンツ制作」の会社も、そのときに探して出合った企業の中の一つです。

それまでWEBコンテンツに関わったことはありませんでしたが、自由で柔軟な思考をよしとする社風に魅せられ、ここで働けたら面白いなあと感じました。

ダメ元という気持ちで面接を受けたため、気負わずに本心をさらけ出して受け答えができました。それが功を奏し、面接を担当してくれた取締役に気に入られて、結果的に内定をもらうことができました。

転職して分かった「営業スキル」の強み

転職をして分かったことは、営業で培った能力は他の職種でも応用しやすいということ。

例えば、取引先との打ち合わせや、新規のプロジェクトの提案などなど。営業でなくても、自分の意見を通したい状況はビジネスシーンには多々あります。

そんなとき、営業時代に磨いたトークスキルを活用することで、話し合いがスムーズに進んだり、より良い条件で決着できたりします。

現在、社歴が浅いながらもプロジェクトをまとめる立場にいるのは、前職で培った営業スキルで、周囲の方々と友好な関係を保てているからと言っても過言ではありません。

今後の目標としては起業を考えています。前職で得たスキルと、現職で学んでいる知識をもとに、また新しいことに挑戦してみようと考えています。

転職は不安だったけど決意さえあれば案外うまくいく

余談ですが、もしあのまま前職で働き続けていたら新しい挑戦など考えなかったはずです。

営業マンの私は小さな世界しか知らないまま、日々のノルマに追われ、先々の不安に怯え、毎日黙々と電話を掛け続けていたことでしょう。

もちろん転職には不安を感じましたが、決意さえ固めてしまえば案外うまくいくものです。進みたい方向がまだ決まらないのなら、まずは転職サイトなどでどんな仕事があるのかを覗いてみてください。

その中にあなたの心に訴えかけるものを見つけられたなら、ぜひあなた自身のこれまでの経験を踏まえた上で、「どんな状況で、自分がこれまでに築いてきたスキルを役立てることができるか」を想像してみてください。

どんな人でも、人生は自分だけのものであり、そして一度しかありません。

今のまま働き続けることに満足できるか、それとも転職をした方がいいのか。あなた自身の人生です。どうぞ存分に考え、謳歌されることを願っています。

(了)

日刊キャリアトレック編集部
日刊キャリアトレック編集部です!