SEからITコンサルタントを目指す人が知っておくべき基礎知識

コンサルティング業界に特化した転職エージェント、アクシスコンサルティング株式会社のキャリアコンサルタントによる若手ビジネスパーソンのためのコラム連載。第4回はITコンサルタント志望のSEが知っておくべき基礎知識を池谷陽輔さんに教えていただきました。

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池谷陽輔さん

大学卒業後、アクシスコンサルティングに入社。未経験からコンサルティングファームを目指される方やファームtoファームの転職におけるサポート実績を多く残している。

アクシスコンサルティングの池谷です。現在SEとして働いている方の中には、ITコンサルタントへのキャリアチェンジを考えている方も多いのではないでしょうか?

今回はSEとの仕事の違いや、ITコンサルタントになるために必要な経験やマインドセットなど、ITコンサルタント志望の方なら知っておきたい基礎知識をご紹介します。

SEから見たITコンサルタントの魅力

年収が高い

SEからITコンサルタントを目指す方の目的として多いのが年収アップです。

実際に弊社経由で転職された方の中には、100~200万円、多い方では300万円以上の年収アップを実現された方もいますので、その点は大きな魅力だと思います。

キャリアパスが広がる

ITコンサルタントになることで様々なキャリアパスが選択できるようになることも大きな魅力です。

一定の年齢を超えると転職しにくいのが日本の実情ですが、コンサルタントは市場価値が高いため、他の職種に比べて年齢が不利に働くことが少ないと、日々の転職支援を通じて強く感じています。

実際にITコンサルタントから戦略コンサルタントや人事コンサルタント、あるいはセキュリティーのプロフェッショナルや事業会社のCIOへとキャリアをアップデートされている方も多数います。

SEとITコンサルタントの仕事内容の違い

SEとITコンサルタントの業務内容を明確に分けると下記のようになります。

ITコンサルタントの仕事

クライアントの経営課題について、具体的なITシステムの要件定義や設計に入る前段階で、業務を見極め、システム化する部分としない部分を判断、システム化全体の構想を練る。

システムエンジニアの仕事

システム化の範囲が決まっているものに対し、その実現のためにはどのような製品や技術を使い、どのように具現化していくか、システムを実際に構築する。

両者の違いを簡単に言うと、ITコンサルタントはより上流の工程を担うと考えていただいて構いません。ざっくり説明すると下記の通りです。

ITコンサルタント

何をITで解決し、何を運用対象とするか、課題解決の「交通整理」をおこなう

システムエンジニア

ITによる解決策について、いかに安く、早く、品質高く作るか、プランの「具現化」をおこなう

コンサルティングファームとSIerが競合する背景

現在、コンサルティングファームにも、システム構築のための設計、あるいは製造工程を経て、システムのリリースまでをおこなうところもあり、SIerでもシステム化の全体構想、中長期IT戦略から手掛ける会社が増えてきています。

なぜこのような状態になってきたかというと、コンサルティングファームは「売上規模」拡大のためシステム開発に踏み込み、SIerは「受注戦略」のためコンサルフェーズに踏み込むようになったからです。

上流のプランニングだけで終わると、プロジェクト規模としては数名から10名程度。短期間のプロジェクトが中心となり、工数的には数人月~数十人月程度になります。ところが、システム開発になると、数百人月の規模感です。当然、売上規模も大きくなります。

近年、多くのコンサルティングファームが拡大戦略をとりはじめ、売上規模を求めてシステム開発まで手掛けるようになってきているのです。

一方、SIerが獲りたい仕事も売上規模の大きなシステム開発であることに変わりはありません。SIerがより上流のプランニングをおこなう理由は、手前の工程から入り込むことで、自社に有利に案件を落とし込むことができるためです。

ITコンサルタントを目指すSEが経験しておくべきこと

ITコンサルタントへのキャリアチェンジを検討しているのであれば、下記2つの経験をしておくと良いでしょう。

1. エンドユーザーとの折衝経験

第一に求められるのは、エンドユーザーとの折衝経験です。

上流工程(企画・提案、要件定義など)に携わるため、必然的に顧客折衝経験が求められます。

2. マネジメント経験

PM・PLとしてプロジェクトをコントロールした経験は評価されます。

これは、SIerやベンダーに指示を出しながら、ITプロジェクトを仕切ることがITコンサルタントとして重要なミッションになるからです。

直請けはもちろん、2次請け・3次請けのSIer、ソフトウェアハウスに籍を置いている方も、直にエンドユーザーとの直接の折衝や上流工程を担当した経験、マネジメント経験を前面にアピールしましょう。

また、コンサルティング業界は、ソリューション軸とインダストリー軸でチーム編成がされているため、何かしらのソリューション、インダストリーに強みを持つことも必要になってきます。

上手くアピールできるよう、自分の強みがどこにあるのか考えながら仕事をすると良いでしょう。

ITコンサルタントに必要なマインドセット

最後に、ITコンサルタントとして活躍するために必要なマインドセットとしてコンサルティングファームのパートナーの方からよく挙げられる点をご紹介します。

まずは、自分の意見を言えることです。

事業会社から転職された方の中には驚かれる方もいますが、コンサルティングファームでは入社したばかりの新人でも意見を求められます。そのため、意思を持ち、自分の意見を明確に述べることができるようにならなければいけません。

また、ITコンサルタントとして活躍できる人は、指示を待つのではなく、自分から手を挙げて、「これをやってみようと思います」と動ける人という話もよく聞きます。

さらに、クライアントによって様々な案件に携わるため、枠にとらわれず貪欲に吸収する意欲を持つことも大切です。

例えば、システム基盤の経験しかなくても、それに限定せず、アンテナを張ってほかの領域の知識も吸収しようとするような人、得意分野でなくても柔軟に対応でき、未知のものや変化に対してポジティブな発想をして行動するマインドを持てる人が求められています。

基礎知識を学んだうえで知っておきたいこと

今回は、必要最低限の基礎知識をお伝えしましたが、ITコンサルタントと言っても様々な分野があり、ファームごとに求められる要素も違いますので、志望するファームに合わせて入念に対策をしてから応募する必要があります

転職を考えている方はぜひお気軽にご相談ください。