仕事ができる人の習慣を知りたい。吉本新喜劇・酒井藍さんの場合

 “習慣”は人を作るもの。とくに現在まで長期間かつ継続的に行っていることは、その人にプラスの影響をもたらす良い習慣といえるでしょう。本連載では、社会の第一線で活躍するビジネスマンの先輩たちに、20代の頃から今まで継続している良い習慣を紹介していただきます。
 第7回目に登場いただくのは、吉本新喜劇の酒井藍さん。奈良県警からお笑い芸人に転身した経歴を持つ酒井さんに、今継続している良い習慣を紹介していただきます。

1. 好きなものをずっと好きでいる

 幼稚園の頃から「新喜劇に入りたい」と思っていました。とにかくお笑いが好きで、両親に怒られるぐらいたくさんお笑い番組を見ていたんです。ひとつのものを面白いと思ったらそれを何回でも見返しましたね。
 中学ではモーニング娘。のメンバーになりたかったけど、そのころに入った加護亜依さん、高橋愛さんが同じ「あい」なのであきらめました。でもそれ以外は新喜劇一筋です。高校ではダイアンさんのことが好きで漫才は100回ぐらい見ました。携帯でテレビ画面を録って外でも。新喜劇に入った後も、自分が舞台に出ていない週はYouTubeで寝る前に何回も見ちゃいます。
 中央軒の皿うどんが好きですが、食べだしたら毎回食べちゃうんですよ。好きなものはずっと好きなんです。

2. 手帳に夢を書き留める

 高校を卒業する前はNSCに入ってから新喜劇に行こうと思いましたが、両親に反対され公務員になりました。でもあきらめられず公務員時代もその前も、ずっと手帳に「新喜劇に入ったらこうする」と夢を書き留めていました。1回だけ受けたオーディションに合格し新喜劇に入りました。
 たとえばお笑い番組があったら手帳に「今日はこれを見ておもしろかった。これに出ます」と書いていました。「出たい」でなく「これに出ます」と明確にするんです。

3. 夢に出てくるくらい妄想する

 いつも妄想するようにしています。新喜劇に入ってすぐに、先輩の秋田久美子さんと顔が似ているって言われたんです。「じゃあ秋田さんの妹の役をすることになるな」って思ったんですよ。そしたらすぐ、妹の役が来たので、やっぱり妄想していたら夢はかなうんだ!と思いました。
 今毎日放送の「ちちんぷいぷい」という番組に出ていますが、出たいと妄想したら実際に出られるようになりました。思いが強すぎるのか、番組や舞台で「私だったらこうしゃべる」と妄想したら夢に出てくるんですよ。

考える

4. 場の空気を読む

 新喜劇に入って「空気を読まないといけないな」と思ったんですよ。新喜劇は先輩の力が強いから、どんなことを言ってもウケさせてくれます。ウケるために空気をつくってくれる。その空気を察知しなきゃと思っています。ご飯をごちそうになっているときも場の雰囲気を壊さないように全部食べるようにしています。体型を見ていただいたら分かるでしょうけど(笑)。

5. あいさつし、他人に対して敏感になる

 柔道が趣味で以前は警察で働いていました。厳しいタテ社会に残っている先輩というのはすごい人だから、ちゃんとあいさつをしていました。楽屋も舞台の延長線上だと思っていて、大事にしたいから常に気を配ります。たとえば先輩が何か探しているなと思ったらすぐ「何か探してますか?」と聞きます。私は何かにつけて無頓着なので、逆に他人に対しては敏感でありたいですね。

6. 先輩の技を学ぶ

 すっちーさんの雰囲気を変えるパワーはすごくて、舞台に一緒にいると勉強になります。小籔千豊兄さんは技術を頭に入れていて舞台前に技術を全部教えてくれるほう。タイプの異なる面白い座長がいて、それぞれのタイプを見て学ぶことができるからラッキーですね。いろんなタイプの技を覚えることができたら私は無敵になれるんじゃないかと思いますね。

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7. 後輩には気を遣わせない

 「できるだけ気を遣わせず」がモットー。後輩には親しみを持ってもらえるようにしています。ご飯をおごるときは連れていくのではなく「ついてきて」と言います。私はひとりでご飯に行けないのでついてきてほしい(笑)。
 私には7つと4つ離れた妹がいて、新喜劇にも妹たちと同年代の人が入ります。妹たちも後輩と同じように私たちに気を遣っているんだと思ったら「やってあげなきゃ」と思うんです。食べたいものも自分では決めず相手に聞くようにしています。

8. いつもニコニコしている

 いつもニコニコしているほうが運気が上がりそうな気がするんです。まわりの雰囲気が沈んでいるときも、私は元気にしています。しんどいときこそニコニコしていたほうがいいと思うんですよね。
 舞台に出て行くとほかの出演者は私を「豚」「ドラム洗濯機」とアドリブで例えてくれます。「えっ」と思うことはあるけれど傷つきはしません。むしろ「うまいこと言うな」と思いますね。いつも勉強になるのでうれしく思います。

9. 毎朝自家製スムージーを飲む

 10キロ減量しましたがもっと減らしたいんです。リンゴや小松菜、ホウレンソウ、無脂肪のヨーグルトを入れて飲みます。水もよく飲みますね。好きなのはエビアン。周りからは完全にモデルのような生活だねと言われます。おかげで肌つやが良くなった気がします。

10. ほおの上にチークをつける

 髪の毛が黒くておかっぱだから、チークをつけなさいとお母さんに言われました。毎日つけるようにしているんですよ。これがチャームポイントみたいなものです。

チーク取り出す
取り出したのはピンク色のチーク

 化粧品屋さんに「高いところに塗れば顔が小さく見える」と言われたので実践しています。言われたことは全部実践したいんですよ。

チークつけてあげる
マネージャーにチークを付けてあげる

 舞台のときは大きく塗ります。普段は小さく塗っているつもりなんですけど、それでも大きくて小籔兄さんに「笑わせてるのか」と言われますね(笑)。でもそう言われるのも楽しいので、アドバイスされたことは全部やります。

まとめ

 新喜劇で華やかな姿を見せる酒井さんも、普段は食生活や人間関係で地道な工夫を続けています。地味な習慣でも、意識して毎日続けることが大事。この機会に、今一度自分の生活環境を見直してみてはいかがでしょうか。

目つぶり気味ガッツ

酒井藍さん

1986年奈良県生まれ。

専門学校を卒業後、奈良県警で窓口業務に就く。2007年、「金の卵オーディション」に合格し吉本新喜劇入り。毎日放送「ちちんぷいぷい」の金曜レギュラーを務めている。趣味は寺社仏閣めぐり、柔道、アイドル鑑賞。

【来年1月16日から】酒井さん出演の映画「西遊記」が上映されます

 酒井藍さんが出演するよしもと新喜劇 映画「西遊喜」の上映が来年1月16日から順次全国の映画館ではじまります。酒井さんは猪八戒役を演じました。三蔵法師役はすっちーさん、孫悟空役は吉田裕さん、沙悟浄役は松浦真也さん。ほかにも吉本新喜劇の座員が多数登場するお笑いパロディ映画です。映画HPはこちら

伊藤寛
株式会社ZINEの編集者。1983年生まれ、北海道出身。北海道大学経済学部卒業。ローカル新聞社の取材・整理記者として3000本の記事を書き紙面3000枚を制作。将棋歴28年の愛好家かつ1キロカレーを1分50秒で完食するフードファイター。得意ジャンルは地方創生と将棋、スポーツ。